DVD なんかを買ってみました
最近、落語を聞きに行っていないのでDVD なんかを買ってみました。
「志らく 第十集」
「鉄拐」「小言幸平衛」はおもしろ噺、「中村仲蔵」は人情物。志らくさんの落語は割と好きなのですが、ちょっとこのDVDのは私の好みではありませんでした。 =q
「鉄拐」
そもそもお話のスジ的にそんなに面白いとは思えず、どちらかというと語り口を楽しむように私は捉えています。
ところどころ面白い言い回しがあって楽しめましたが、途中で飽きてしまいました。
ですが、なんというか「落語」!と構えて聞くより、
だらだらと人の話を聞いているようなスタンスで、ラジオを聴くような感じで楽しむようなコンテンツかもしれないなあ、と思いました。
「小言幸平衛」
ちょっと志らくさんの弾けぶりを期待しすぎて残念に思ってしまいました。何でもかんでもイリュージョンを期待してはいけないとはわかっているのですが、仕立屋さんがでてきてからの妄想では、がっつり弾けて欲しかったです。
「中村仲蔵」
この噺は五代目志ん生の音源のを聞いた事があって割と自分のお気に入りの噺なのですが、だいぶ違う感じでした。
志ん生版では、端折っているとはいえ、その取り上げた部分に関しても随分と短いすっきりとした噺だったのですが志らくさんのは大分たっぷりでした。
さくっと終わる粋な噺を期待していたので、これもちょと肩透かし。
そして何より自分の好みで無かったのは、女性(嫁さん)のくだり。
何と言いますか、志らくさんの師匠である、立川談志さんの「芝浜」でもそう思ったのですが、人情噺の演出の
バックボーンが、完全に「昭和の歌謡曲」の世界なんですよね。
男性に対して異常に献身的な女性が描かれますが、その思いのたけを台詞で重ねることで情感を増していく手法で、
これがちょっと私には「しつこい」。 「そこまで言わんでいいよ」っていう所まで言わせてしまうのです。
「私はどうなっても構いません。ですから…」「だから私は…」「でも私は…」「ですから…」「だから…」「でも…」
…で延々としゃべる感じ。
このフレーズがちょいちょいちょいちょい連発されるのが、どうしても慣れられないですね…。たぶんこれはジェネレーションギャップもあるでしょう。それから、志らくさんが演劇肌なのも関係してるかもです。
志らくさんの落語は結構好きなのですが、どうも女性のからむ人情噺だけは、ちょっとついていけない感じです。
「正直八百屋」「妾馬」なんかは好きなんですけどね。
ともあれ、100% 好みのエンターティナーなんているわけもなく。
まだまだ志らくさんの落語は聞いていきたいと思います。=D
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