画像の書き出しが弱いFlashとのたたかい。
Flashのキャンバスサイズは 2880x2880で、それ以上の大きさの画像は扱えません。出力も然り。
本来、Flashの絵はベクター絵なので、dpiの調節で、無限に大きくできるはずなのですが、Flashの根幹の仕様なので、どうしようもない…
と思っていたのですが、Action Script3.0と、以下のリンクにあるライブラリhttps://vimeo.com/8809042 に対応したActionScriptを使う事で、
28800x28800(実験してないけど、ほぼ無限では?)という、高解像度のpngデータにする方法を見つけました。
これで入稿できる!?
これで、Flashで描いた絵を、印刷所にデジタル入稿できます。
↑で紹介されている手法を応用します。原寸のswfファイル(Flashファイル)を1~10倍の大きさにした後、ベクター>ドット化して、pngファイルで吐き出します。
本来このライブラリを使ったスクリプトは、スクリプトで描画したFlash動画のスクリーンショットを拡大するもので、Flashで人間が描いた絵を扱う機能ではないのですが、そのスクリプトを少しいじった所、手描きのFlash絵も、高い解像度で吐き出せるスクリプトを作る事に成功しました。
最近、Flashアニメばかり作っていましたが、たまに自分のサイトを見直したりしますと、「やっぱ、漫画も描きてえ」と思うことも多々ありました。
で、Flashで漫画を描いてみましたが、これが中々好調といいますが、めっちゃやりやすい。トーンも、工夫すれば使えますし。
で、ちょっと欲が出ます。
世の中そんなに甘くない
「本作ってみようかな…」
しかし、その夢は打ち砕かれます。デジタル入稿の解像度は恐ろしく高いのです。
タチキリの遊び(上下左右3mm)を入れた必要解像度は、各用紙で、モノクロで 600dpi、カラーで300dpi以上。ちなみにモノクロの600dpiですと、
★A4 5102x7157 ピクセル
★A5 3638x5102 ピクセル
…Flashの上限2880を余裕で超えています。
orz
という訳であきらめていたわけですが、上記のライブラリとスクリプトを使えば、これに余裕で対応できます。Flashで描いた絵を、スクリプトで2倍なり3倍で出力すればいいわけです。
とはいえ、作業時のFlashでのサイズには制限があります。
Flashは、メインモニタの解像度からウインドウの枠の幅を差し引いたサイズまでしかswfファイルを吐き出せないので、1920 x 1200のモニタですと、だいたい(結構不安定なのです)、1900 x 1150 ぐらいが限界となります。
なので、持っているモニタの解像度に応じた大きさで描いて、それをデジタル入稿に必要な解像度になるよう、掛ける数値を割り出さないといけないわけです。
1920 x 1200 のモニタで、限界近くで描くとして、
★A4 1150 x 1612 で描いて4.44倍。
★A5 1150 x 1609 で描いて3.17倍。
という感じになります。
まさかのモニタ問題?
そこで問題が1つ。モニタはヨコ長ですが、原稿はタテ長です。
絵を描いてるときはいいのですが、いざ吐き出すときに、例えばA5の1150 x 1609で吐き出そうとすると、1609では、モニタのタテの解像度を超えてしまいます。
つまり、描いてる時は 1150 x 1609 で描いて吐き出すときは、絵を90度横倒しにして、Flashのキャンバスの解像度を 1609 x 1150 に変更して、モニタに収まる形で吐き出さなければいけません。
で、吐き出した後、これをスクリプトで拡大します。それで出来たものを、フォトショップでまた縦に戻せばよい訳です。ていうか、Flashで漫画描くときは、モニタを縦置きにすればOKということでもあります。
これでまあ、若干誤差は出来ますが、最終的なリサイズはフォトショップでやるとして、(フォトショの方が文字のラスタライズの精度が良いので)どうせ、セリフの入力もフォトショでやりますし。ともかくデジタル入稿が可能になります。
ぶっちゃけ、Illustrator を買えば、Flashファイルを読み込めますんで、拡大出力できるんですが、その為にこれを買うのも勿体ない話ですよね。それに、この読み込みはちょっと精度に疑問があるんです。ともあれ、これでFlashで漫画を描くことが出来ます。で、漫画の出来がよければ、その素材を使って即興でFlashのアニメを作ることもできますね。
にしても、楽しみです。Flash万歳であります。=D
よく読まれている記事