突如始まった身体障害者ギャグの18禁アニメ
旅行中、宿泊先のTVで何気に漫画チャンネルを見ていると、とつぜん18禁の文字が出てきました
何だろう?と思う間もなく「Quads!」というアニメが始まったのですが、これがヤバイことヤバイこと
なにがヤバイって
メインキャラの4人全員が身体障害者で、そのハンディキャップを使ったかなりブラックなネタのオンパレードギャグアニメだったのです。
4人の名前は聞き取れず(主人公はレイリー…かな)、またネットで検索しても調べきれませんでしたが、
- 四肢マヒ(レイリー)
- 全盲
- カギ手(手首欠損)
- なぜか頭部のみで生きている男
四人が、自らの障害を漫画の上での個性に、ドタバタなブラック、かつエログロな世界を繰り広げます。
困ったことに扱うネタは本当にヤバイのですが、そのネタのつながりや伏線やらタイミングやらが実に絶妙で狡猾で、笑いを押さえられないのです。
(…そして満足した彼の横には、食い物だけが入った器が残され、話は何事もなかったかのように進行)
【例えばこんな感じ…】
彼らの行き付けのバーは、もう高田馬場の栄通りも真っ青な、超不潔な店……。
出される食い物には大量の昆虫が巣食っていますが、全盲の彼にはそれが見えません。
とりあえず器をひっぱたいて虫をとび散らして食い物を引っつかみますが、実はその下にはネズミがいて、食い物の取り合いになります。
でもってそいつを食い物ごとぶっ叩いておとなしくさせて、やっと食えたと思いきや、口に入れたのはネズミの方なんですが、全盲の彼はそれに全く気付かず美味しそうに食べるのです。
また、「ハンディキャップの人々に愛の募金を!」みたいなTV番組に全員で出演して、番組側と結託して実際以上の障害を捏造したり障害を増やして勝って儲けようとする……等、なんていうか言語道断で、引きつった笑いが止まりませんでした。
【こんなネタでした】
四肢マヒのレイリーを「これじゃインパクト無くて勝てない!」と聴覚も潰そうとして熱湯を耳にたっぷりと流し込み、絶叫の後でぐったりしたレイリーに
「レイリー、大丈夫か?」
「…………」
「よし、OK!」
このアニメは現在カナダとオーストラリアだけで放映されています。
個人的にはサウスパークより「Quads!」の方が直球で好きです(サウスパークの「Chimpoko-mon」の話はめちゃ面白かったですが)。
ああ「QUADS!」…ビデオとか買えないでしょうか?
欲しいです。
後日談
ネットで、アマゾンネットにある彼の著書を調べて見たところ、このアニメの原作の作者 John Callahan は、この手の作品を多く残しているブラックユーモア作家のようです。
John Callahan自身も事故による下半身マヒの方で、その自叙伝が初期著書(デビュー作?)にあります。
他にアニメ原作としては子供向けに「John Callahan’s Pelswick!」という車椅子の少年が快活に学校生活を繰り広げる、という作品も手がけています。本当はこちらがアニメ化第1号とのこと。(こちらのほうはUSAでも放映されていますが…サスガにQuads!はダメのようです)
こっちの方の作品を見て育った子供が Quads! を始めて見た時の衝撃は……想像もできませんね。
「サザエさん」の故・長谷川町子さんが「軍鶏(シャモ)」を描くようなものかな(うーん、良い例が浮かばない)。 私だったら涙流して大爆笑でしょうが。
この「Quads!」と「John Callahan’s Pelswick!」については、どちらもニルヴァーナ社が取り扱っており、
www.nelvana.com
で情報を売ることができます。短いQuickTimeムービーも置いてありますのでちょっと見てみては…?
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